開局記念SP「ふるさとの食たっぷり」 多彩な料理・クジラ食
10/12(土)MBC開局60周年記念SP「43市町村全部見せます!ふるさとの食たっぷり」
に登場した各地の「食」をご紹介♪
薩摩川内市からは『FMさつませんだい』パーソナリティーの小島綾果さんが
「クジラ」を紹介します。
薩摩川内市の割烹旅館で先月「クジラ料理を喰らう会」が開かれました。
クジラをご当地グルメにしようという動きは、九州新幹線全線開業がきっかけです。
この日のメニューはクジラの刺身のほか、竜田揚げ、みそ漬け、おでんなど8つ。
和・洋・中いろんな料理に使えるのがクジラ料理の魅力。
食としての「クジラ」。実は、生活にも密着していたという証拠があるんです。
新田神社では、柱の下の建物を支える石、礎石の溝にクジラの油を注ぎ、シロアリが上に上がらないようにしたそうです。
これは400年前の建物。クジラが身近な所で使われていたとは驚きです。
海を渡った甑島にも、クジラとの関わりを見つけました。
昭和19年から23年までクジラの解体基地があった上甑町小島。
その間、マッコウクジラやナガスクジラなど合わせて30頭のクジラが水揚げされた
記録が残っています。
県内の企業が運営しており、地元雇用はほとんどなかったといいます。
当時クジラの解体作業を見たことがあるという方に出会いました。
森尾さん「ここでクジラを解体して、油をとるために大きな釜で煎じていた。
煎じたカス(皮)は天日で干していた」
現在86歳の山口さんは、解体作業員にクジラ肉をもらったことがあるそうです。
山口さん「すき焼きにしたり、皮は煎じて油をとってその油で天ぷらなどをして食べた。
クジラの舌は、うどんのようで透き通ったものでおいしかった。」
戦前・戦後の時代において貴重な食材だったクジラ。
これからの時代においても貴重なものだと不破教授は言います。
不破教授「我々日本人が、クジラを食べるという文化。それはをずっと古い時代からある。
ひとつの命から得られる肉は、食糧として考えると非常に貴重なもの。
これだけ地球の人口が増えて食糧が足らない時代に、海洋食糧資源としてのクジラは
有効に利用すべきだと思う。」
そんなクジラの加工品を取り扱う水産会社が鹿児島県内で唯一、薩摩川内市にあります。
大正5年創業のヤマカ。
昭和25年頃からクジラを扱うようになり、加工販売しています。
通称「尾羽」。スライスした尾羽は5分ほどゆでます。
するとチリチリに縮み、まるで花びらのような感じに。
鹿児島ではよくお正月に食べられる尾羽。実はヤマカは、尾羽の出荷量日本一なんです。
ヤマカではこの他、クジラのカレーや竜田揚げ、ベーコンなどの加工品も生産しています。
いろんな食べ方ができるクジラ、そんなクジラ料理を食べられるお店が
明治19年創業の「割烹旅館 安藤」。
4代目の安藤さんは、東京オリンピックのプレスセンターで料理人として
活躍したそうです。
安藤さんのクジラ料理。コースになったランチがおすすめです。
イタリアンレストランの「ビス!ラ・フルッタ」
店内はとてもアットホームな雰囲気。
クジラの赤身とにんじん、たまねぎをトマトソースで煮込み、ゆでたパスタを絡めます。
「ビス!ラ・フルッタ」特製、クジラを使ったパスタです。
パスタメニューは日替わりなので、運がよければ食べられるレアメニュー。