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2016年9月22日 (木)

2016年9月22日(木)    ととナビvol.117   マルゴシミノエビ

今日はまず、エビの食感についてまとめておきましょう。

先週は、オキナエビという深海性のエビの話でしたが、

深海性のエビの特徴は、「お刺身は身がやわらかく、甘味が強い傾向にある」ということ
確かにとろりと甘いですよね? 

それに対して、浅い海にいるクルマエビなんかは、生で食べると、
はじけるようなプリプリの食感
ですね(‟おどり食い”なんてその最たるもの)。

深海性のエビも、じつは生きているうちに食べると結構プリプリ感があります。
ただ、プリプリとしてはじけるような食感のものほど甘味は少ないんです。

深海性のエビの場合、水揚げされて少し時間がたつと身にしまりがなくなってきて、
やわらかいトロトロの食感になります。そうすると、甘味が出てくるんです。
つまり、プリプリ感と甘さは背中合わせなんですね。

どうしてそんなことになるのか・・・?

それは一言でいうと、「消化酵素」のせい。

エサを食べて暮らす生き物は、食べたエサを消化するための酵素、
つまり「タンパク質分解酵素」を持っています。そして、水温の低い深海の底では、
酵素の働きが弱くなるため、深海エビは体内にたくさんの酵素を持っているんですね。 

生きているうちはその酵素で食べたものを消化するんですが、死んでしまったら、
自分自身の体もタンパク質の塊になりますshock。そうすると、自分のもっている消化酵素で
自分の筋肉が消化される(=「自己消化」といいます)んですって! 

そんなわけで、寒いところにすみ酵素をたくさん持っている深海性のエビは、浅い海、
つまりあたたかい環境にいるエビに比べて、よりやわらかく、トロトロの食感になるんですhappy01
しかも、タンパク質がアミノ酸に分解されることで甘みが増すんですねlovely

 

余談ですが、最近、肉でも魚でも「熟成」という言葉をよく耳にしますよね。
あれはこの「自己消化」なんですよthink

 

・・・なんだかとっても納得していただけたのではないでしょうか?

では最後に(遅くなりましたが)、トロトロの深海エビを一つ紹介しましょう。
与論島の水深800mの海底で獲れたミノエビの仲間、 

マルゴシミノエビ です。

201692241marugoshiminoebi

南国の鹿児島でも、深海の底はとても寒い世界です。以前、ミノエビというエビを紹介しましたが、
背中というか腰の部分にとげがありました(覚えていますか?)。

そしてコレは、腰にとげのないミノエビ(・・・だから、和名マルゴシミノエビ)。 

きれいなオレンジ色のエビで、刺身は典型的な深海エビの食感。トロトロですlovelygood
モチロン甘味が強く、とてもおいしいです。

201692242marugoshiminoebisashimi

ミノエビの仲間は水深600mから1000mくらいのとても深い海の底にいます。
あまり知られていませんが、今後はもっと有名になってほしいですね。