2016年7月21日(木) ととナビvol.108 ウチワエビ
今日のトトナビは、こちら ウチワエビ
うぎゃぁあ、ピグモンみたい・・・・でもコレは、鹿児島では「ぱっちん」という名前で親しまれている、おなじみのエビ「ウチワエビ」。
水深50から300メートルくらいの泥の海底にすんでいるセミエビ科のエビで、イセエビに近い仲間です。鹿児島に出回っているウチワエビは長崎などの県外産のものも多いですが、志布志湾や錦江湾でも獲られています。
このエビ、何といっても形がいい!。うちわみたい。でも、ウチワエビは他のエビと比べると、とてもへんてこな部分があるんですよ。どこだかわかりますか?
エビには2種類の触角があるんですが(昆虫の触角は1種類ですけど)、第1触角と第2触角がそれぞれ左右一対あります(第1触角は目の前に伸びる短い触角で、第2触角はひげのように長い触角)。でも、ウチワエビには目の前方に2本の第1触角はありますが、第2触角がないんです。
切れちゃったんですかね?
:ちがいます!左右の一番前の平べったい部分が第2触角なんですよ。クルマエビにはひげのような、イセエビには立派な長い第2触角がありますが、ウチワエビの第2触角は平べったいんです。これがへんてこな部分です。
さらに・・・
:昆虫であるバッタがモチーフ“だった”仮面ライダーにも同じ理由でへんてこなライダーがいるんですよ。仮面ライダーオーズです。左右一対で2本あるはずの触角がなく、ウチワエビのような顔をしているんですよ。ラジオの向こうでうなずいていらっしゃるリスナーの皆さんの様子が伝わってきますよ。
そしてこちらをご覧下さい
これはウチワエビの子ども。子どもの方がうちわみたいな形をしてますよね?そして、平べったくて透明です。この時期はプランクトンとして海の中を漂い、やがて海底に降りて赤くなり、親と同じ生活をするようになります。
この幼生は、仮面ライダーではなくジェリーフィッシュライダーという別名(「クラゲに乗るもの」という意味)を持っています。
プランクトンとして海を漂うのは移動するためですが、クラゲにのっている様子が観察されているんです。しかも、自分が乗っているクラゲを食べるんですよ
。まるで「お菓子
の船
」に乗っているよう。うらやましい
。。。
・・・・ウチワエビの話、まだ続きます。